昔から伝わる言葉で、米や野菜は「苗半作」(なえはんさく)といわれます。苗の出来により作柄の半分が決まるという意味です。私の持論は「さつま芋は苗九作」芋の出来は九割、苗の良し悪しで決まります。
芋の出来は苗の選定で決まります。他の農家の倍の数の芋を伏せ、たくさんの苗から厳しい選定で、より良い苗だけを選びます。他ではハウスいっぱいに二列に苗床を作りますが、はなわ農園では、ひとつのハウスに一列、種芋の間隔を広くとり余裕をもたせて伏せ込みます。面積当たりの苗数は少なくなってしまいますが、苗がのびのびと大きく、丈夫に育ちます。
大きくなった苗を畑に植えるために切ることを「苗切り」といいます。一般的な農家では大きさが15~20センチ、節の数が5節になると切ってしまいますが、はなわ農園では大きさが30センチ以上、節は最低でも7節、それ以上のものしか切りません。
節から根が出ているのが分かるでしょうか。小さな苗では芋が大きくなりません、ひとつの苗から出来る芋の数も少ないのです。また、大きな苗は寒さにも強く、五月の遅霜にも耐えて枯れることがありません。苗が大きくなるまで待つのは時間が掛かりますし、効率も悪くなります。
切った苗は三日ほど寝かせ、暖かいハウスで育った苗を外気に慣れさせます。畑にはトラクターで「畝」(うね)をつくり、苗をひとつずつ手で丁寧に植えていきます。はなわ農園ではマルチ(黒いポリエチレンフィルム)は張りません。雑草取りは大変ですが、マルチを張らないほうが芋の食味が良いと、経験的に感じています。
今日の苗植えは気温が高く、暑くて大変でした。しかし、明日の天気予報は雨です。植えたばかりの苗に一番の恵みは雨なのです。いつもそうですが、お天気と相談しながら苗植えの計画を立てます。自然は私達にたくさんの恵みを分け与えてくれます。
Tweet