おいしい干しいもの作り方

ほしいもづくりは12月~1月に最盛期を迎えます。12月中はお歳暮などの贈答用のご予約でいっぱいとなり、お正月までは大忙しです。
 生産者の中には効率を上げるため、冷風による乾燥や、ヒーターによる乾燥機等を使う農家さんもいますが、味も風味も見た目も、天日干しが一番です。
 毎日、お天道様と相談しながら、風や気温によって、芋を蒸かす時間や、蒸した芋を干すタイミングを見極めます。天気が悪いと蒸かしたお芋は干せませんし、風が強すぎると埃が舞ってしまいます。また、気温が高いとカビが発生してしまいますし、寒すぎると凍ってしまいダメになってしまいます。ですから、天日干しは時間と手間がかかります。でも、お日様の光をたっぷり浴びて、徐々に味が濃縮されるので、手間と時間をかけた分だけ美味しくなるのです。
 天日干しなので、お日様の紫外線で殺菌されます。だから機械を使うよりカビにくく、ほしいもも長持ちします。
 下の写真は昨年から始めた紅あずまです。甘みが強く、色はたまゆたかと比べ、黄色いのが特徴です。

 芋の蒸し時間は大きさに合わせ3~4.5時間と、通常の2倍以上の時間をかけ極限まで蒸かします。長時間蒸すことで、でんぷんを糖に変える酵素が十分に働くのです。20~30分おきに蒸気出しをして温度を調節し、じっくり蒸しあげていきます。

 長時間蒸かすと芋がとても柔らかくなります。蒸しあがりがムラにならないよう、芋の大きさを3度の選別で15段階に分けます。これは機械では出来ません、すべて手作業です。
 普通は芋をせいろにゴロゴロと入れてしまいますが、はなわ農園では根の部分を下にしてひとつひとつ立てて並べます。こうすると長時間蒸してやわらかくなっても、芋が潰れることがありません。
 このようなやり方は、はなわ農園独自のやり方です。手間をかけずに、普通に作れば今の何倍もの量が作れますが、それはしたくないのです。

 ひとつの芋が、私の手を4回以上通っています。ですから、すべて私の目に適ったものしか製品にはしません。ひとつひとつ、ていねいにつくり込んだプロセスを、味わっていただきたいと思っています。

干しいもづくり

 毎年、楽しみにしてくれている人がいる。食べてくれる相手の顔が見える、だから手が抜けません。
 私たちは、毎年「10%でも美味しく」なるように。そして、毎年「変わらず美味しい」と食べてもらえるよう、干しいもを作っています。

干しいもづくり

収穫の終わった畑には麦が蒔かれて、もう次のシーズンの準備が始まっています。ほしいもづくりが終わる四月には、麦の穂が大きくなって「緑肥づくり」を行います。